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2022/11/30歯石は自分でとれる?
岐阜市になる、あかなべ歯科です。
歯医者に行くのがめんどくさい…と、ご自身で歯石を取る方法はないか調べてこのページに辿り着いた方もいると思います。では、ご自身で歯石を取ることは可能なのか?デメリットはないのか?紹介していきます。
■歯石とは
歯垢と歯石を同じものと混同している方も多いと思いますが、別物です。簡単に説明すると歯の表面にネバネバしたものが付着することがあります。このネバネバが歯垢で、別名プラークと呼ばれます。歯石はプラークが石灰化して硬くなったものです。歯垢はおよそ2日ほどで歯石に変わり、一旦歯に付着してしまうと歯ブラシでは取れず、歯科医院で専用の器具を使い除去する必要があります。
■ご自身で歯石をとることは可能?
結論から言うと、ご自分で歯石をとることは可能です。
歯石を除去するにはスケーラーと呼ばれる(先端が尖ったフックしたような形状の器具)器具を使って歯石をつついて除去します。スケーラーは意外と市販で売られており、百均やネット通販などでも購入することができます。
ご自身で歯石をとる手順としては、消毒用アルコールでスケーラーを消毒した後、鏡を見ながら歯石が付着した部分をスケーラーでとるだけです。ただ、ご自身で歯石除去を行なうことはリスクを伴うため、正直言っておすすめしません。
と言うことで、自分で歯石をとるリスクについても理解しておきましょう。
■ご自身で行うリスクについて
スケーラーの扱いに慣れていないため、うまく歯石が取れなかったり、歯茎などを傷つけ、出血や炎症を引き起こす事により歯茎が下がる可能性があります。また、歯周ポケットの奥にある歯石はご自身での確認は困難なため、歯茎を傷つけずに全ての歯石を除去することはほぼ不可能と言えます。そのため我々歯科医師や歯科医衛生士でも自分で歯石を取ることはしません。その他にもアルコール消毒だけでは不十分で、医療機関のようにしっかり滅菌できる機器や、衛生環境的にもしっかりした場所が好ましいと言えます。
めんどくさいお気持ちはわかりますが、定期検診をしっかり行いプロによる適切な歯石除去を行いましょう。
■ご自身で行なう場合と歯科医院で行なう場合の違い
ご自身で行なう場合はスケーラーでとるのみですが、歯科医院で行なう場合はまず超音波スケーラーを使って全体的に歯石を落とし、取りきれなかった歯石を手動のスケーラーで取り除きます。また、仕上げ専用のブラシやカップ、研磨剤で磨き上げることにより、歯垢・歯石が着きにくくなります。また、歯周ポケットの奥や歯根に付着した歯石も専用の器具を使用してルートプレーニングと言う歯周病の治療を行ないます。
■まとめ
ご自身で歯石をとることは可能ですが、リスクを伴うことが分かりましたね。可能であれば、しっかりした技術と設備の整った歯科医院で歯石除去を行なうことをおすすめします。また、歯石を着きにくくするためにも定期検診を行い、その都度、歯磨きがしっかりできているかの確認とブラッシング指導をしてもらい、歯石が着きにくい口腔内環境を目指しましょう。